日銀当座預金残高の誘導目標で下限割れ容認
昨日の日銀政策委員会・金融政策決定会合での「下限割れ容認」について今朝の各紙の論調を読むと,相変わらずと言うか,「メディアの遺伝子」が強烈に作用していると言うか,『毎日新聞』がもっとも香気を放ちつつ楽しませてくれる(☆)。
量的緩和の枠組みは約束した以上、消費者物価が安定的にプラスになるまで残す必要があるが、量にこだわる必要はない。量的緩和策の出口をにらんで残高の目標自体を切り下げていくべきだ。
とくにこのあたりが香しいわな。
おっと,戦前の『大阪毎日新聞』を切り抜いているわけじゃないぞ。
さて,『朝日新聞』『日経新聞』の今朝の社説は,まだネットには出ていないので,後回しにして,『読売新聞』社説は,
大事なのは、量的緩和政策を堅持することだ。日銀の福井総裁は、「緩和政策の骨格を維持していく方針はいささかも変わっていない」と述べた。デフレ克服まで粘り強く続けてほしい。
と述べ,
「導入以来5年目を迎えたのに、当初期待したような効果は出ていない」「長期にわたって量的緩和政策を続けると、近い将来、深刻なインフレを招く恐れもある」——。こうした考えには、同調できない。
と量的緩和解除に批判的立場を明確にしている。
追記:とか書いて,朝飯を食っている間に,日経社説も朝日社説も更新されたようで……。
こうした議論の末、20日の結論は、残高目標そのものは変えずに、資金供給オペなどで金融機関の資金需要が極めて弱い場合は、一時的に下限割れを認めるという措置に落ち着いた。あくまでも技術的調整で、政策意図はないということだ。市場の実情にあわせるとともに、金融緩和姿勢の継続を明確にした点で現実的な対応といえる。(日経)
20日の金融政策決定会合では、目標額そのものは据え置いたが、一時的に下限を割ることを容認することにした。金融市場の動きを踏まえた現実的な対応といえるだろう。(朝日)
現実的な対応ねぇ。「こうした時(金融危機にひとまず終止符が打たれ、銀行が日銀に余分なお金を積む必要性が薄れ、5月から6月にかけては法人税の納付などもあり、資金が出ていく時期に当たる時期)に、何が何でも、目標額にこだわる必要はないだろう」(朝日)ということは,しかし,「量的緩和」が曲がり角にあると受け止められているのである。
出口は曲がり角の先にある。
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