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経済学史学会第69回大会2日目(2)追記

 コメンテーターのお一人の藤井賢治先生(青山学院大学)から頂戴した(全員に対する)ご質問について,その場では十分時間がなくお答えできなかったものを記しておく。

1)「経済政策研究の」という限定句は,強い意味のものか,そうでないか?
 
 私としては,経済学は現実の役に立つものでなければならないと考えています。したがって「強い意味」で考えています。蟷螂の斧に過ぎないかもしれませんが,歴史認識を現実の政策の批判的立脚点として持ちたいと考えています。もちろん,歴史認識は実証的基盤に基づくものですから,不断の問い直しが必要とされることは言うまでもありません。


2)基礎研究についての意見如何?

 「役に立つ」ためには,実証的な基礎研究はますます重要でこそあれ,それをないがしろにするものではもちろんありません。そして「ためにする」実証が百害あって一利なしであることも論を俟ちません。

 したがいまして学会の研究方向が一律にこうあるべきだとは思いません。ただ注意しないとそれが学者の言い訳になってしまう危険性は常にあるとは思います。藤井先生のおっしゃる「ゆでがえる」状況を自らあえて打破するくらいの冒険はしても良いのではないかと。さまざまな基礎研究をおこなっている方からの発言はもっともっとあって良いと思っています。

3)経済学に共通観念はあるのか,またそれは必要なのか?

 経済学も科学である以上,多様な理論のせめぎ合いの中から共通理解が深まっていかねばならないと思います。その点,ほかのパネリストの皆さんの考え方と共通すると思います。

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